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単行本読破後の疑問点・語句について―2話編―

※筆者注 以下は既にツイッターで公開されたものになります。

2017.09.26

単行本読破後の疑問点・語句について―2話編―

@n21jk

 

【注意】

・政治経済学、近代史等を専門としていない人間の考察です。

・ゲーム版とはすりあわせしてません。

・敬称を略しています。

 

1、2話の疑問点

・レノは誰に追われているのか?

→「さみしがり屋さん」と答えるも、それ以上の追求はロボロと魔物の来襲もあってナシ。

→スライムが追手なのかと聞かれるも否定も肯定もしていない。スライムであればワープで逃げればいいだけなので、より大きい組織的なものに追われているのだろうか?

→もしかしたら魔法使用に制限があるのかもしれない。

 

・スライムなどの魔物の存在

→よくあるファンタジーものの外見をしている。「形而上生命体の駄作」ということなので生命を生み出した結果と言えるかも。失敗作と言ってないんだよなあ……。一応成功?

→というかそもそも生命体を生みだしたのは誰なのか。ゾチ側の生命体ということなのでゾチ帝国の「何か」が生み出したのだろう。宗教的に見れば「神」ということにはなるが……。1話の「「神」を巡った戦争」に出てくる「神」か?

 

・某〇―レっぽいやつはなんなのだ。

→鬱先生の様子をモニタリングしているが、カメラなどの装置は見当たらない。

→またグルッペンもモニター越しに会話しており、居場所が異なることが分かる。

→世界そのものが観察装置なのか?それともゾチの科学力が世界一だからすごい衛星的な物を使って観察しているのか。

→洋服やヘッドセット?など中世ヨーロッパにそぐわない現代的な感じ。

 

・器??

→何かを内包するという言葉のイメージ

→人やシェルター、世界そのものがあてはまるのかも?

→「壊す必要はない」

→代わりはあるけど使い捨てできるほど簡単に用意できるわけでは無い?

 

・「我々の希望が壊れていた」

→会議場のおじさんたちの予想していた通りには事が運ばなかった模様。

→では何が壊れていたのか?文脈的にあてはまるのは、前述の「器」である。

器を世界であると仮定すると、物理法則か生態系か歴史とか??人間であれば、倫理観や記憶?シェルターなら物理的に壊れてしまったことか?

 

・魔法使用の仕組みについて

→オプロイテが魔法を仕様する際、「流出」と言っている。

→内部のエネルギーを外部へ。

→他の一般的なファンタジー世界の魔法で言う「マナ」などと呼ばれるエネルギーが存在する?

→ただエネルギーを使用者が自ら生み出しているのか、使用者がフィルターのような役目を果たしているのかは不明。

→レノについては魔法を発現される直前に「力を貸して」と言っていることから、エネルギーは外部由来?とりあえずは純粋に1人では発動できない?

→というか2人の魔法発現の違いを見るに仕組みそのものが異なるのでは……。

 

・拳銃の役割について

→通常の武器として扱われている。

 

2、語句説明

「オロロロ~ン」

ウミガラスはオロロン、オロロンと鳴くらしい。細長いペンギンみたいな感じの鳥。

北太平洋北大西洋北極海に広く分布する。日本周辺では樺太の海豹島(16-18万羽)、海馬島(520羽)、ハバロフスク周辺(600-700つがい)、北方領土歯舞群島(1484羽)に分布し、冬期には本州の北部まで南下する。」(wikiより引用)

また北海道にはオロロンラインという愛称を持つ国道が存在する。

→調べておいてアレだがこれは関係なさそう。

 

「腐乱した卵のような臭い」

腐卵臭のする物質といえば硫化水素。大体の生物にとっては有毒である。そして結構毒性が高い。よく「腐卵臭=硫黄の臭い」と言われるがこれは間違いで、硫黄は無臭である。

 

「形而上(けいじじょう)」⇔「形而下」

形の無いもの。形を持っていないもの。五感では知りえないもの?有形の現象の最果てにあるもの。

パラダイム

特定の範囲(時代や分野)の中で、絶対的な規範とされる「ものの捉え方・考え方」のこと。英語だと「paradigm」。パラダイムシフトと言えば耳にしたことがあるかもしれない。例えば、前は「電話はある固定の場所からしか、かけられないもの」と考えられていた。これがパラダイム。しかし今では携帯電話が普及し、「電話とは電波さえあれば、どこからでもかけられるもの」と認識が変化した。これがパラダイムシフト。(もしかしたら間違ってるかも)

初めは範例や模範といったただの単語であったが、とあるアメリカの科学史家が自身の論文にてこの言葉を使用。以後、学術的概念として自然科学、社会科学、人文科学に影響を与えた。

 

「ゾチ帝国」

ゾチという単語で思いつくのは例のアレから社会主義者に対する蔑称。またはドイツ語で「社会」にあたる言葉。ちなみにドイツ語には「Sozialpolitik」(ゾチアルポリティーク):社会政策という単語が存在する。社会政策とは、社会に存在する諸問題に対する政策である。福祉とか。現代では当たり前の概念だが、実は歴史が浅く19世紀のドイツで「工場法」などを制定したのがその始まりである。

 

枢機卿(すうききょう)」

キリスト教カトリック教会において、ローマ教皇の次に偉い人。カーディナルというとかっこよく聞こえるね。

現実の枢機卿は1人というわけでなく、組織的な存在である。(定員数が最近増えた。最初は7人だったが、20世紀以降は120人ぐらい。)組織である枢機卿団は以下の3つの位階で構成されている。

司教枢機卿 ②司祭枢機卿 ③助祭枢機卿

欧米では黒幕的な偉い人を「灰色の枢機卿(灰色の猊下)」と呼ぶことがあるらしい。

ちなみに日本人の枢機卿も過去に何人か存在している。

 

猊下(げいか)」

敬称の一種。ざっくり言うと宗教系の偉い人につける。

下のつく敬称としては他に「陛下」「殿下」「妃殿下」「閣下」「聖下」「座下」「台下」「貴下」がある。なんで偉い人なのに敬称に「下」がつくのか。それは偉すぎて直接話せないから御付きの人を通じて話していたからである。

「猊(仏や位の高い僧侶が座るもの。)座の下」を略したもの。「猊」の字は獅子の意味を持つ。釈迦の説法=獅子吼(ライオンの吼える声)とされるように、仏教と獅子の親和性は高い。インドにライオンいたみたいだし。ちなみに、文殊菩薩普賢菩薩を見分ける際、獅子に乗っている方が文殊、白象に乗っている方が普賢である。

仏教なら教主、門主など、キリスト教であれば枢機卿に使う。ローマ教皇には聖下を使ったりする。(この辺の宗教系の使い分けがイマイチ分かっていないので詳しい人修正お願いします。)

 

「化学万能主義」

簡単に言えば、「自然科学最高!精神?適当でええやろ」ってこと。科学によって得られる成果のみを至上のものとして、他の精神や思想的なものは二の次主義。

 

「命あっての肉欲」

ことわざの1つ「命あっての物種」の肉欲版。元は、何事も命があってできることだから命を大事にしろという意味である。「物種」とは物事の根源。肉欲もある意味生命の根源なので…。

 

3、今後の課題

・ゲームとのすり合わせ。

・漫画版は出版物であり一般の図書であるという性質上、表現に制限がある可能性がある。また原作と作画が分かれていることも考慮に入れた方がいいかもしれない。ただそれがどこまでの範囲なのか分からないので注意が必要。

 

4、参考資料

各種wiki

各種辞書

適当にあった美術史のノート